JSI-Rの信頼性に関する研究

JSI-R(Japanese Sensory Inventory Revised)は、感覚統合障害の一つである感覚調整障害の評価法として、演者らが開発した質問紙である。今回、JSI-Rの信頼性、すなわち同一の対象に対して繰り返し測定したときの測定値間の一貫性について統計学的分析を行ったので報告する。
 方法:
JSI-R評価の対象となった児童は、知的障害児通園施設に在籍する園児36名である。本研究では、JSI-Rを同一対象に対して2週間の間隔をおいて2回実施し、その間の相関係数を算出する再テスト法により信頼性の検討を実施した。また同時期に3名の評価者により施行し検者間信頼性についても検討した。
 結果:
Spearmanの順位相関係数ρ値を信頼性係数の推定値として検討した結果、信頼性の目安となる0.6以上の信頼性係数が認められた項目は、再テスト法において147項目中141項目(96%)であった。また検者間信頼性では、担任-副担任間において 75項目(51%)、担任-保護者間において40項目(27%)に信頼性係数0.6以上が認められた。

 考察:
 再テスト法によるJSI-Rの信頼性は概ね妥当であることが示唆されたが、評価者が異なる場合、結果の一貫性は低下する傾向が認められた。これは、JSI-Rが評価者の主観によって評価される検査であり、評価者の知識や観察力によって評定が左右されること、また質問項目の多くが対象児の日常生活状態を問うものであり、対象児との生活経験の量によっても評定が左右されることなどに影響を受けている結果であると考えられる。今後、このような検査特性に留意しJSI-Rを施行する必要性がある。

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